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豪雨の故郷から送られてきた写真に思うこと【コラム】

(TEXT・佐藤功)

7月7日、土曜日の昼下がりにある写真が送られてきた。

道路がない。自分が生まれ育った岡山の実家の目の前が、プールになっていた。水の底には道路だけではない、近所に住む人の田んぼもある。浸かっている道路を見れば、同じ高さの庭も沈んでいるんだろうと想像ができた。幸い家はギリギリ大丈夫とのこと。でも、車はどこかに移動させたらしい。写真の送り主である妹や親はそう説明してくれた。

近くには川がある。何年か前の台風で少し土手が崩れたこともあった。その後帰省した時には、土手の補強工事をしていた。それでもこうなる。でも、工事をしていなかったら……と嫌な想像をしていた。

深夜のワールドカップ中継を見れば、L字で災害情報が流れている。ハーフタイムに挟まれたニュースで、実家より遠く離れた北にある『真備町』という文字を見た。嫌な想像が、身近な場所で現実となっていた。行ったことがある土地、知っている人がいる土地が完全に浸水していた。その場にいたわけではない。でも、すべての情報がリアルなものとして入り込んでくる。

岡山は今まで見たことがない風景だった。

その夜、両親は道路が浸かっていたため外に出ることをあきらめ、冷凍庫にあった食品で済ませたそうだ。西日本の各地では日常とは違う生活をしている人たちがいる。世間とは異なる世界にいる孤独感があるのかもしれない。自分にも孤独感がある。故郷を離れると、周りに故郷を感じるものがない。岡山について話している人は身近にいない。

その時、Jリーグのファジアーノ岡山のツイートを見つけた。

東京に遠征中の彼らも岡山には家族がいる。そんな状況下でホームを気づかうツイートだった。

うれしかった。同情をしてほしいわけではない、何か自粛をしてほしいわけではない、何かをしてほしいわけでもない。ただ全国の人に知ってほしい。このたった一言で、孤独感が和らいだ。

そして週が明けた月曜日、ホームに戻ったファジアーノ岡山は動いていた。

スポーツは大きな世の中の一部でしかない。でも、できることがある。大げさではなく、地域を愛してくれていると感じた。地域と一緒に、一体となってくれるから、地域に愛されている。地域に夢や希望を、という言葉が浮かんだ。

被害があったのは岡山だけではない。Fリーグのクラブがある広島も同じように被害があった。広島エフ・ドゥは地元でできることを模索している。もう、岡山も広島も一緒、災害があった西日本全体が故郷のようなものとすら感じていた。

だから、知ってほしい。同情も自粛もしなくていい。今、西日本全体が孤独になっていることだけでも知ってほしい。そしてできれば、話題にしてほしい。

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