(PHOTO,TEXT・佐藤功)
これはあるフットサル場でのお話。妙に意気投合をしてしまった人と意見交換、という名の雑談が始まる。暗闇の中、個サルについて、フットサル業界について、話はよくわからない展開でいろんな方向に広がる。互いに緑のピッチに座り込み『フットサル場とはどういうものなのか?』という話に向かっていった。
今、各地のフットサル場でドローンの操縦ができるところがあることはご存じだろうか? 空を飛ぶドローンは、航空法というものが適応される。調べてみると人が密集している場所、すなわち建物が密集しているエリア上空はNGなど、気を付けなければいけない点がある。そこで、ウチでどうですか?と立ち上がったのがフットサル場。ピッチだけではなく、その上空をも遊び場として提供をしている。
話が盛り上がれば盛り上がるほど、フットサルとは異なる固有名詞が出てくる。そこから連想するのは、複合レジャー施設という単語。この複合レジャー施設というと、大きな箱の中でいろんな遊びができる場所が思い浮かぶ。となると彼らの競合は、ボーリングだったりカラオケだったりと、人が何かをすることを提供する場になる。フットサル場は、フットサルという枠以外のものも取り込もうとしている。
この大きな箱とフットサル場には、大きな違いがある。いろんな遊びが密集した大型複合施設に対しフットサル場は何もない土地、何も邪魔するものがないピッチがある。芝があればできるスポーツであれば、ラグビーだって可能。芝じゃない屋内施設なら、バスケやバレーも可能。スポーツだけではなく、運動場のない児童施設に貸し出したり、お祭りなどある程度の場所を必要とするイベントも行っているところも見たことがある。大きな箱と競合していない分野はかなりの量になる。
「いろいろやっていきたいんですよ」と、頭の中でいろいろと張り巡らしている人は立ち上がった。いつの間にか閉店時間が近づいていた。芝の上に座り込み、雑談をすることも楽しい。フットサル場は、その土地に魅力と可能性を秘めている。