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日本フットサル三国志 あのチームはどうなった(ファイルフォックス) その1 八王子誕生秘話

フットサルプレイヤーのためのポータルサイト「みんサル」からの記事を転載となります。


 

 

その1 八王子誕生秘話

 

 2017年4月20日、突然、府中アスレティックのホームページに本年9月以降のホームゲーム開催に関する会場変更のニュースが流れた。これは、「第2章あのチームはどうなった(府中アスレティック)」の書き出しである。会場変更の理由は、ピッチサイズ、観客収容数ともにFリーグ規格を満たさないことであった。実は、このことがファイルフォックス八王子の誕生につながったと想像する人はそうはいまい。

このニュースが流れてから4か月後の8月28日夕刻、八王子サッカー協会の幹部たちとファイルフォックスの吉成圭(前監督)、長尾龍(現監督)ら幹部たちの会合が開かれた。

会議の趣旨は、ファイルフォックスのF2参入とそのためにファイルフォックスの活動拠点を八王子に移すかどうかの検討会議であった。すでにこの時、Fリーグ実行委員会ではF2設立の動きが始まっており、リーグ開設は2018年の5月~6月、クラブ数は6~10クラブ、実力は地域チャンピオンズリーグ4位以内相当、法人であることなどで、公募は2017年の秋、2017年末に決定といった内容であった。注目のピッチサイズは18×37メートル以上とされており、1部の20×40よりは緩和されていた。府中総合体育館は、2部の規格は満たすことになり、府中アスレティックは2部降格かピッチサイズを満たすために拠点を移すか決断を迫られたのはこのためである。

同時にこのことはファイルフォックスにも当てはまり、府中アスレティックが他拠点に移るのであれば、府中に留まり、2部を目指すことはできるが将来1部を目指す場合は、府中アスレティックと同じことがありえることを示していた。結局、ファイルフォックスは大きな決断を行い、ピッチサイズの条件を満たす八王子へ拠点を移すことにしたというわけである。ちなみに、ファイルフォックスは、1部参入機会を逃した2007年より府中の拠点化を明確にするため、ファイルフォックス府中と改名している。

しかし、ファイルフォックス八王子誕生はそう簡単に事が運んだわけではない。様々な苦労があり、ここ数年前からファイルフォックスはある悩みを抱えていた。

まず、第1はFリーグ開設以来、選手の流出が続いており、なかなか戦力が安定しないことであった。ここでは選手名は列挙しないが流出は相当数にのぼる。チームの方針としても、ファイルフォックスで育ってFリーグへステップアップは大歓迎という風潮があったからからなおさらである。

第2はFリーグサテライトチームの台頭である。Fリーグ設立以来、関東リーグにおいては、バルドラール浦安、府中アスレティック、ペスカドーラ町田、湘南ベルマーレ、さらにはフウガドールすみだの5クラブのサテライトチームが在籍するに至り、その結果、フットサルの上位レベルを狙う新人は、どうしても最初からサテライトに入団する傾向になってきたからである。もはや、ファイルフォオックスの老舗の名前だけではセレクションに人が集まらなくなったのである。

最後は、Fリーグそのものの人気低迷である。Fリーグは設立10年を経過したが、未だプロリーグとなっていないため、Fリーガ―としての魅力が薄くなる傾向にある。大学時代は将来を夢見て競技志向のフットサルに没頭するが、いざ、就職となるとそこでフットサルを辞める傾向が出てきたことである。このままではファイルフォックスの存在意義が問われかねない。

これらの悩みを解決し、ファイルフォックスの伝統を継承するためには、Fリーグ2部開設を機会に2部参入を表明、少なくとも現在の選手、来期獲得する選手達に指針を示すことは急務と考え、チームのスタッフを中心に拠点探し、体育館探しが半年前くらいから始まっていた。

拠点を変更するとはいっても、いくつか制約があった。一つは東京都を離れるとなると都県レベルのサッカー協会管轄を変えることになるのでかなり難しいこと、ピッチサイズ20×40の体育館が確保できること、選手達の生活拠点に影響が出ない範囲、昔からのファンのことを考えると府中からそう離れない地域などである。これら条件を満たす拠点、体育館はというと東京都八王子市にあるエスフォルタアリーナ八王子案が最有力となった。メインアリーナ(45メートル×60メートル、観客席2,000席)、サブアリーナ(35メートル×54.7メートル、観客席700席)を擁する多摩地区最大を誇る市営の体育館で、交通の便も京王線羽間駅から徒歩1分と近い。オープンは2014年10月なので、もし、2006年頃であったらもっと前にファイルフォックス八王子になっていたかも知れない。幸いなことに長尾龍(現監督)は八王子市出身であり、人脈もある。

体育館問題はこれで解決できることになるがもう一つ大きな課題があった。それはすでにFリーグを目指すチームが八王子市には存在していたことである。それはデイベルティード八王子といって、当時は都リーグ1部のチームである。NPO法人東京スポーツビジョン21が運営しており、Fリーグ参入条件である法人の条件は満たしていた。実力の方は、2017年シーズンに都2部に降格となってしまったので、Fリーグへの参入は厳しいものがあった。

そこで、両チーム間で話し合いがもたれ、ファイルフォックス八王子に統合、デイベルティード八王子はファイルフォックス八王子サテライトとして存続することとなった。

こうして、関係組織の了解、承認、法人設立、改名などの手続きを経て、2018年1月6日、八王子市サッカー協会主催の新年フットサル大会開会式でファイルフォックス八王子発足が発表された。ファイルフォックス発足が1998年であるから、実に20年が経過したエポックである。

さて、写真は注目のエスフォルタアリーナ八王子の写真にしよう。冒頭の写真は2018年6月、同会場で行われた関東リーグの試合の模様である。かなり広い会場であることがわかる。2枚目は京王線狭間駅から見た全景で改札口から横断歩道を渡ればもうアリーナである。

 

 

木暮知彦

みんサル運営会社のピープルスポーツ株式会社社長。1999年の第1回の関東フットサルリーグ、伝説のスーパーリーグの立ち上げなどに関わった。自らはFIRE FOXの代表として、リーグ優勝、フットサル選手権の優勝を経験した。元フットサル日本代表木暮 賢一郎の父親でもある。

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