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フットサル日本三国志 あのチームはどうなった(ファイルフォックス) その5 ファイルフォックスと関東リーグの未来

フットサルプレイヤーのためのポータルサイト「みんサル」からの記事を転載となります。


 

 

その5 ファイルフォックスと関東リーグの未来

 

あのチームはどうなった、ファイルフォックス編の最終回は、チーム約20年の歴史を振り返り、ファイルフォックスならびに関東リーグに所属するチームのこれからについて考えてみたい。

スポーツマーケティング論では「するスポーツ」と「見るスポーツ」のジャンルがある。
では、関東リーグはどちらに属するのであろうか。

「するスポーツ」とは、スキル向上や競技による達成感などを追及することもあるが、個人的な楽しみ、社交の楽しみ、健康維持などに重きが置かれるジャンルと言える。フットサルで言えば、いわゆるエンジョイ系のフットサル、個人参加型フットサルのことをいう。「見るスポーツ」はスポーツ興行の視点、すなわち観客の視点となり、見て楽しい、チームの勝利を供に味わう、スリルを味わう、選手と一体となった帰属意識を感ずるなどを追及するジャンルである。フットサルで言えば、Fリーグがこれに当たる。

関東リーグは結論から言うと「見るスポーツ」のジャンルである。入場料無料、Fリーグに比べるとレベルは低いかも知れないが、選手達は観客を意識して競技しているし、運営も興行のスタイルを取っている。実際、前回述べたが、Fリーグ参入条件のクラブライセンスを取得するためには地域リーグ1部在籍が条件になっており、いわば、Fリーグに組み込まれている。

このことは何を意味するかというと、関東リーグすなわち地域リーグは、上位のリーグにチームごと、もしくは個人の優秀な選手を輩出できる実力養成の役割を担わなくてはならないということである。実際、クラブライセンスを取得するためにはユースチームを持つことが義務付けられている。

では、関東リーグ1部の実態はどうであろうか。

すでにファイルフォックスはクラブライセンス取得を目指していると書いたが、取得の動きを見せているチームは多くない。また、個人の優秀な選手輩出も昔に比べたら数はだいぶ少なくなってきた。

理由はいくつかあると思うが、まずはFリーグからみると選手調達の多様化が進んだと言える。まず、外国人起用が昔に比べてだいぶ増えた。次に、自らのクラブのサテライトチームからの調達である。3番目は大学生の調達で、昔に比べたら大学に専門フットサルクラブがだいぶ出来ている。

もう一つの理由は関東リーグ側の指導者不足、指導力不足ではなかろうか。2018年から、地域リーグの監督、コーチはフットサルC級ライセンス以上の取得を義務付けられるようになった。2020年には複数名が求められている。ようやく、整備が進められつつあるわけであるが、まだまだスタートしたばかりで決して指導が充実して、選手が育っているわけではない。今のままでは、多様化する別の選手調達ルートに負けてしまうことも考えられる。

このことは、結局、長期的にみるとFリーグ自体のスキル向上、競技力向上に貢献できず、Fリーグの人気低迷につながりかねない。そして、この結果は自分たちのところに戻ってくる。つまり、関東リーグに優秀な人材が集まらず、本質的に優秀な人材を他のスポーツ業界に奪われてしまうことを意味する。

筆者はFリーグの低迷の打破はFリーグ全体のスキル、競技力の向上によってバラツキのない面白い試合を提供することに尽きると考えていて、地域リーグから考えねばならない。関東リーグとしては、指導環境の整備と個人、チームのスキル、競技力の向上が急務である。

ファイルフォックスは1998年8月の今から21年前、眞境名オスカー、鵜飼孝によって設立され、上村信之介、難波田治、前田喜史、定永久男らが集まった。1999年1月、第4回全日本選手権に初優勝、以来、全日本選手権優勝4回、地域チャンピオンズリーグ優勝2回、関東リーグ優勝4回の輝かしい記録を残した。同時に、Fリーグ参入ならなかったこともあって、日本代表、Fリーグへ優秀選手を輩出する歴史でもあった。漏れていたらお許し願うとして、Fリーグ設立前後では難波田治、定永久男、木暮賢一郎、小宮山友祐、稲葉洸太郎、村上哲哉、吉成圭らが移籍、その後若い世代になると移籍は減って来たが、三木一将、曽根直人、田村佳翔、丸紘生らが挙げられる。

果たして、ファイルフォックスがFリーグ参入なるかどうかはFリーグのチーム拡大の状況にもより、よくわからない。また、関東リーグの他のチームも必ずしもすべてがFリーグに上がる目標を持っているわけでもなく、真剣な楽しみのフットサルがあってもよいと思う。ただ、観客がいる「見るスポーツ」に身をおく以上、スキル向上、競技力向上に関しての高みを求めることには変わりはなく、優秀な人材を輩出し続ける存在であって欲しいものである。

さて、写真であるが、ファイルフィックスの全日本選手権初優勝(テレビ)と4回目の優勝(雑誌ピヴォ)の写真としよう。

 

 

木暮知彦

みんサル運営会社のピープルスポーツ株式会社社長。1999年の第1回の関東フットサルリーグ、伝説のスーパーリーグの立ち上げなどに関わった。自らはFIRE FOXの代表として、リーグ優勝、フットサル選手権の優勝を経験した。元フットサル日本代表木暮 賢一郎の父親でもある。

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