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日本代表へのラストチャンス。長期離脱から復帰したフウガドールすみだ・田口元気の変化とは?

7月22、フウガドールすみだ・田口元気は日本代表トレーニングキャンプに参加する。右アキレス腱断裂から復活をしたすみだの背番号10にとって、それは初めてのことであった。

▼28歳、ラストチャンスの決意

2017-18シーズンの序盤、オーシャンカップと開幕節を戦ったフウガドールすみだのなかでも、一際、好プレーを見せていた。しかし、第2節のバルドラール浦安戦で田口元気は右アキレス腱断裂の大けがを負ってしまう。診断の結果、復帰まで約6カ月。フットサル日本代表入りを目指したシーズンは、こうして大半の時間を復帰に向けて費やすことになった。

それから約1年。すみだで完全復活した田口は、7月22日から24日まで行われるフットサル日本代表候補トレーニングキャンプに招集された。須賀雄大監督は、「田口はミゲル監督時代から『面白い選手だね』という話がありました。長く(すみだに)在籍していて、初代表なので、自分自身にとっても感慨深いものがあります」と、我がことのように喜んだ。

そして、負傷していた時もチームのことを考え、少しでも成長していた田口の姿勢を評価する。

「昨季もコンディションが良くて、一つ自分の皮がむけた感覚を持っていたと思いますし、もっと早く合宿に呼ばれるはずだったのかなとも思いますが、アキレス腱断裂により、チャンスが遅くなりました。でも、彼は休んでいる間もチーム全体を考えて行動していました。そういう行動が、結果として、選手としての成長も促したと思うので、嬉しく思います」(須賀監督)

実際、田口は負傷していた期間に、チームや自身を客観的に見つめ直した。そして「Reverse&Revirthプロジェクト」を立ち上げ、動画などを用いてピッチ外からチームを盛り上げている。大きなケガをしたことは、アスリートとしてはマイナスだ。だが、田口はそこで得た時間と、チームから離れることでできた距離を生かして、客観視する術を身に着けた。それはケガが癒え、復帰した今、ピッチ上でもプラスになっているという。

「負傷する前と比べても、体のキレはだいぶ戻ってきていますが、それ以上にすごく冷静にプレーできています。昨季は、もう少し視野が狭かった。調子は良かったですが、すごく目の前のところに対してやっています。でも、今は全体的な流れとか、味方がどれくらい疲れているか。相手が、これをいやがっていそうだなとか、いろいろな情報をとれるようになりました」(田口)

20日に行われた立川・府中戦でも、田口は自身が昨年とは違う基準をもってプレーできた場面があったと振り返る。それは試合序盤、田口が堤優太からボールを奪い、ショートカウンターに持ち込んだ場面だった。

「左利きの堤選手に対して、僕が前に残って二度追いしてボールを奪った場面があったのです。あそこは経験があまりない選手だと思ったからいきました。あれが(皆本)晃さんだったら、行かなかった。この選手だから行こうとか、相手によって(守備の仕方を)変えたりとか、そういう冷静に見ることが、ちょっとずつできるようになりました」

Fリーグの全試合を細かく分析しているブルーノ・ガルシア監督のことだ。こうした田口の変化には気づいたに違いない。もしかすると、その進化が彼の初の日本代表トレーニングキャンプ招集につながった可能性もある。

だが、現在28歳の田口は今回が代表定着のための「ラストチャンス」であることも自覚する。フットサル日本代表は、10月にAFCフットサル選手権予選を戦う。そこを突破できれば、来年にはW杯予選を兼ねたAFCフットサル選手権、そしてW杯リトアニア2020が控えている。チームの主軸は固まっており、そのチームに残るためには、今回の合宿は非常に重要なものとなる。

3日間で、ブルーノ・ガルシア監督の印象に残るアピールが求められるが、田口は平常心で臨みたいという。

「(トレーニングキャンプで)爪痕は残したいですが、急にうまくなるわけではありません。周りの選手たちのレベルがすごく高いと思いますが、レベル10の自分が急にレベル15になるわけではありません。そこは自分を見失わずにやりたいです。自分はFリーグでプレーしてきたことが評価されたと思っているので、スタンスは変えずにやっていく。そのなかでインパクトを残したいです。自分のストロングだと思っている部分を、しっかり印象に残せるようにプレーしたいと思っています」

大ケガを経て、一回りも二回りも、選手として成長することができた田口。「持てる力をしっかり100%出せるようにしたい。130%出そうとすると50%しか出せなくなり、もう呼ばれなくなると思うので」。初招集の喜びを噛み締めつつ、冷静に話す彼が、日本代表候補合宿に行くことで、また一つ選手としてステップアップするのは、間違いないだろう。

 

河合拓(かわい・たく)

2002年に当時、国内唯一のフットサル専門誌Pivo!の編集部に入りフットサルに魅力せられる。その後、2006年のサッカー・ドイツW杯を前に週刊サッカーマガジン編集部に入り、セレッソ大阪、ガンバ大阪、横浜FCなどを担当。2011年から2014年まではゲキサカ編集部で活動。2015年からはフリーランスとなり、2016年に「FutsalX」を立ち上げ、フットサルを中心に取材しながら、サッカー日本代表も取材する。U-18フットサル選手権は第1回大会からすべての大会の取材を続けている。

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