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高橋健介監督率いるインドネシア代表が日本ツアーで得た自信とは?

10月2日から10日の約一週間、高橋健介監督はインドネシア代表を率い日本にやってきていた。バッファローズ、横浜、浦安、すみだと勢力的にテストマッチを戦い、22日より開幕するAFCフットサル選手権トルクメニスタン2020予選-東地区-に備えていた。

 

フットサル日本代表は22日から始まるAFCフットサル選手権トルクメニスタン2020予選-東地区-に臨む。それより1日早く、幕を開けるのが、ASEAN地区予選だ。ASEAN地区予選は、AFFフットサル選手権2019という大会になっており、ベトナムのホーチミンで開催される。この大会に一人の日本人監督が挑む。前バルドラール浦安監督で、現在はインドネシア代表を率いている元フットサル日本代表選手の高橋健介監督だ。

インドネシアは近年、アジアのなかでも最も急速に力を付けている国の一つだ。今年イランのタブリーズで開催されたAFC U-20フットサル選手権イラン2019ではベスト4に進出している。国内リーグは大いに盛り上がっており、代表の試合が行われるとなれば、前日に発表されてもアリーナを埋める人が集まる。

急速に発展しているインドネシアのフットサル界にとって、FIFAフットサルW杯リトアニア2020への出場は悲願でもある。しかし、彼らにとって、その予選を兼ねたAFCフットサル選手権トルクメニスタン2020に出場することも、決して簡単なことではない。なぜなら、彼らはAFFフットサル選手権2019で、開催地であり前回W杯で16強のベトナム、1996年のスペインW杯に出場したマレーシア、そして資金難による活動停止が解けたオーストラリアが入っている。オーストラリアはオセアニア連盟(OFC)所属時代も含め、過去8回中7度のW杯出場を誇る強豪だ。

この強豪4カ国が、グループBで同居することになった。一方のグループAは、先日の親善試合で日本と1勝1敗だったタイ代表以外は、ミャンマー代表、東ティモール代表、カンボジア代表と力が落ちる。Futsal World Rankingに10月19日に発表された順位を見れば、いかに高橋監督の率いるインドネシアが難しいグループに入ったか、理解してもらえるだろう。

 

・グループA

タイ代表 19位
ミャンマー代表 84位
東ティモール代表 103位
カンボジア代表 101位

・グループB

ベトナム 46位
インドネシア 55位
マレーシア 56位
オーストラリア 23位

 

この困難なグループを突破して、AFCフットサル選手権トルクメニスタン2020の出場権を獲得することが、高橋監督に課せられたマストのタスクであり、インドネシアサッカー協会は、AFF選手権での優勝も日本人監督に期待しているという。

インドネシアは2日から10日まで来日し、AFF選手権に向けたトレーニングキャンプで、フウガドールすみだバッファローズ(×5-6)、YSCC横浜(〇5-1)、バルドラール浦安(×1-4)、フウガドールすみだ(△5-5)と4つの親善試合を行った。

第2戦の横浜戦後、高橋監督は今回の遠征の狙いについて「AFF選手権の前に、自分たちにウィークポイントを浮き彫りにすること、ストロングポイントを再確認すること、気づいていないストロングポイントを認識する。この3つをテーマに、来日しているつもりです」と語った。

初戦ではトップチームの選手も数名が出場したすみだバッファローズに接戦の末に敗れたが、「自分たちの練習のなかでは成功していた、ボランチで食われて失点するという形が出たので、『ほらね、これで失点したらキツイだろう』と言うことができた」と振り返る。

ウィークポイントを確認した初戦を終え、2戦目の横浜戦では持ち前のスピードで、横浜のハイプレスを何度も突破し、ストロングポイントを見せつけて勝利を収めた。話を聞いた段階では、残りの2試合は行われていなかったが、高橋監督は「毎試合、勝ちに向かった準備をしながら、でも、課題がうやむやになるのではなく、浮き出た状態で帰国して、来週は国内に戻って調整したいと思っています」と話していた。

タイを想定した浦安との試合では、おそらくクワトロの動きに対応できない場面が出たはずだ。そして、夜に行われた浦安戦を終えて、寝て起きたら試合という最後のすみだ戦では、戦術的な確認以上に、連戦を戦い抜くタフネスを示せたことが収穫だろう。

そして高橋監督は、日本遠征で見えた課題を持ち帰り、インドネシア国内で万全の準備をして、AFF選手権に臨むはずだ。彼らがこの「死のグループ」を勝ち上がり、本大会に出場してきたら、日本にとっても脅威になるだろう(日本も東地区予選を勝ち上がらなければいけないが…)。今回の合宿には負傷のため連れてくることができなかった2人の中心選手が控えていることも、彼らの伸びしろになる。

高橋監督はビッグマウスとは、対照的な位置にいる人物だ。その監督が言葉を選びながらも、確かな自信をのぞかせた。

「僕が就任した時のインドネシアフットサル界の目標は、アジアのベスト4に入ることでした。今回、いきなりアジアのベスト4に入ることは、かなり難しい部分はあると思います。でも、不可能ではないレベルまで来ていると思っているので、なんとかそのパーセンテージを上げていければと思いますし、それが4年後にもつながっていくモノにしたいなと思います」

そう言ってから、慌てて「僕が4年後も率いているわけではありませんよ」と笑いながら付け加えた高橋監督は、間違いなく自身の率いるインドネシアがW杯に出場するまでの道筋を描いているはずだ。

 

河合拓(かわい・たく)

2002年に当時、国内唯一のフットサル専門誌Pivo!の編集部に入りフットサルに魅力せられる。その後、2006年のサッカー・ドイツW杯を前に週刊サッカーマガジン編集部に入り、セレッソ大阪、ガンバ大阪、横浜FCなどを担当。2011年から2014年まではゲキサカ編集部で活動。2015年からはフリーランスとなり、2016年に「FutsalX」を立ち上げ、フットサルを中心に取材しながら、サッカー日本代表も取材する。U-18フットサル選手権は第1回大会からすべての大会の取材を続けている。

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