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11年間動員が落ち続けたフットサル・Fリーグ。過去最低の今、すべきこと【コラム】

PHOTO,TEXT・佐藤功

▼だからどうした、今さら

なんだか騒がしい。うっとしいぐらい騒がしい。Fリーグが危機だ、危機だと騒ぎやがる。ああした方がいい、こうした方がいい。いろんな意見が散見する。

だからどうした。

Fリーグ公式サイトには、通算記録という項目がある。すべての勝敗がデータ化され、選手ごとの通算記録がある。そこに、入場者数がある。今季のすべての試合を合わせた動員数は197,828人。ついに20万を割っていた。

だからどうした、見ればわかる。

この減少傾向は、14-15シーズンから。3年連続減だ。そんなことも知っている。こういう数字を見ればついついグラフ化してみたくなる。そんな理系の性が騒いだ。

ここ3年は減少傾向が目立つが、それでも開幕時よりも多い。急激に落ちている5番目は、東日本大震災があった年である。こればっかりは仕方がないだろう。あの年は日本そのものの危機である。

ここ数年は苦しいが、開幕以来なんとか増えている……というわけではない。この数値は条件が違う。初年度は8クラブ、現在は12クラブである。試合数が増えれば、動員数が増えるのは自然である。理系は『条件』という言葉を重んじる。その年に行われた全試合数で割れば、1試合あたりの平均値を求めることができる。簡単だが、条件を合わせよう。

綺麗な右肩下がりである。危機は今になって起きたわけではない。じわりじわりと首を絞め、今になって悲鳴を上げたに過ぎない。

だからどうした、今さら……である。

▼11年間積み重ねてきた負債

アリーナの人々は、ピーク時の半分にまで落ち込んでいた。そのことをちゃんと理解しているのだろうか。どうにかしなければいけない、そう言うのは簡単だ。だが、11年間落ち続けてきた。11年積み重ねてきた負債が、重くのしかかっている。管理をする者は、とっくの昔に気づいている。そして、抗ってきた。だが、結果はこうである。

1年間で投資した金額が億ならば、11年も経てば2ケタの億を投資していることになる。そして減り続けた動員はすなわち、返ってくるものがなかったことを意味する。もう、かなり追い込まれている。危機はいつか絶望に変わる。その絶望が進めば、悟りにたどり着く。一番恐れていることは、得るものがなかった今、悟っていないか、である。

何をやっても無駄だった、と悟っていたら……。

そしてグラフの6番目、震災の翌年にある急激な伸び、ここにも恐ろしさがある。この年はキング・カズ、三浦知良がやってきた年である。この幻影に取りつかれていないか。一発逆転の神頼みをしていないか、他力をあてにしていないか、という恐怖がある。

11年積み重ねてきた負債は、11年かけて返すほどの覚悟が必要である。そして、いつか親はいなくなる、膨大な負債を子供たちに残して。この返済は、これからの若者たちに任されている。残酷な未来が待っている。

▼世間を納得させるだけの価値

もう危機だ、危機だと騒いでいる段階ではない。こうすればいい、ああすればいいと理屈を並べている段階でもない。雑な哲学めいた言葉を並べ、俺は知ってたぜと悟ってはいけない。

Jと連携をもっと……Jに何のメリットがある?
自治体の協力をもっと……介護に投資した方が世のためじゃないか?
スポンサー営業をもっと……動員数=宣伝効果に対し何を売り込む?

様々なアイデアを実現するためには、世間を納得させるだけの価値がいる。

その価値とは、勝つことだけじゃない、いいプレーをすることだけじゃない。勝てば客が入るは幻想である。17-18シーズン、年間で最も体育館にファンを呼び込んだのは、10位・エスポラーダ北海道である。最も勝った1位・名古屋オーシャンズではない。勝つことだけが、愛されることではない。まずは『エスポラーダ北海道』という言葉を知っているから人は集まっている。

いい試合をすれば客は入る。それも幻想である。プレーオフは盛り上がった。だが、その動員は約1600人。狭い箱に人が詰まっていただけだ。イメージだけで満足してはいけない、錯覚で満足をしてはいけない。実数は印象とは大きく異なる。

今、興味を持っている人たちを満足させることは大切である。だが、体育館の外にいる人は、1600人が熱狂する密室を通り過ぎている。勝とうが負けようが関係がない、いいプレーをしようが知ろうともしない。知らない人は、後に動員数という数字のみを見て判断をしている。興味を持っていない数は、1億を超えるほとんどの日本の人々。盛り上がったということを知っているのは、興味があるごくわずかな人である。

▼世間に自らの存在を知らしめる

ならどうすればいい。簡単だ。今のFリーグはすべてにおいて充実しているとは言い難い。ということは逆に考えればいい。何もできていないなら、何をやっても当たりである。できることから地道にやるしかない。金がないなら知恵を働かせるしかない。一発逆転は望めない。今、奇跡が起きるような価値は持ち合わせていない。今は理想ではない、現実を呼び込む力をつける段階にいる。

世間に自らの存在価値を知らしめる、まずはそこからである。

知らないものは、気づかれずに朽ち果てていくだけだ。いくら安くても、いくら高品質でも、知らなければ人は手を出さない。いいものも、悪いものもすべてをさらけ出せばいい。黙っていても、誰もわかってもらえない。ネガティブな意見もいい、騒いでくれるだけでもありがたい。世界に今、自分たちの固有名詞が出ている。今がチャンスだ。考えなくてもいい、なんでもいいから数をこなせ。世の中のタイムラインを埋めつくせばいい。もうどん底だ、失敗を恐れてる場合じゃない。

駅を下りれば、もうここがどこかわかる景色。季節ごとにグッズや、飲食が変わる。スタッフひとりひとりが、その世界の住人として機能している。そして、世界から人を呼び込んでいる。ミッキーマウスだけに頼ってはいない。東京ディズニーリゾートは、すべてを進化し続けている。国内有数の動員を誇る彼らですら貪欲である。貪欲さだけでも、彼らを上回らなければいけない。

何のために勝つのか、何のためにプレーをするのか。ワールドカップで優勝する、プレーヤー人口を増やす。そこに何の価値がある。その価値を実数で現すと人数。そして、人が持っているものは金である。金を払らって観る。これはビジネスだ。ビジネスは、金を生み出す行為である。手段を目的と見誤ってはいけない。

そして選択権は相手にある。知らなければ興味があるのかジャッジすらしてもらえない。人が楽しむ、時間を費やす、金を使う。そんなコンテンツはこの世の中に溢れている。常に天秤にかけられている。知らなければ、天秤にも乗らない。自分には価値があると思っていても意味がない。評価は他人がするものだ。

知ってもらえていないことが、現状を作り出した巨悪の根源である。結果を出すということは、外の世界で存在感を放つことである。思いついたことをやればいい。そしてそれを発信する。ただ流せばいいわけではない、ちゃんと刺さるようにだ。知ってもらうだけで変わる。

アイデアを出すことは素晴らしいことである。だが、今、実現できるのか。できないことはやらなくてもいい、まずは、今できることをやればいい。世間を動かすだけの価値。そこにたどり着かなければ、様々なアイデアは絵空事になる。そのための地盤作りだ。すべてが物足りない今、すべての行為が正解である。

▼考えている暇はない、自ら動け

協会が、連盟が、リーグが、クラブが……確かにその通りだ。先頭に立って引っ張っていく存在には大きな責任がある。だが、彼らは投資を続けてきた。そしてもう11年、体力は限界に近づいている。

もう、自分で動くしかない。

話題を作れ。振り向かせろ。金を生み出す土壌を作り出せ。メディアに従事している自分に大きな責がのしかかる。外の世界に知ってもらうこと、外の世界での価値を上げること。それが自分の仕事である。この世界をダメにしたのは、自分である。

もう迫ってきている。誰にも気づかれない孤独死が。

今年は、サッカーのワールドカップがある。その期間は、6月14日から7月15日まで、1か月も続く。例年だと、ちょうどFが開幕した時期にあたる。その1か月間は、1億の視線がロシアを見ている。2年後、フットサルのワールドカップがある。だが、東京オリンピックもある。今、オリンピックが頭の中の中心にある。それが、2年後は地元だ。もう、体すべてがオリンピックになってしまう。ここから先、さらに厳しい時代がやってくる。そこを生き抜かなければいけない。

考えている暇はない、動け。そう思った自分は、恵比寿に向かっていた。

【後編】
人を巻き込む、フットボールを昇華させたもの。DAZNワールドフリースタイルマスターズ2018【コラム】

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1 名古屋オーシャンズ ​​ 40
2 ペスカドーラ町田  29
3 バサジィ大分 28
4 立川・府中アスレティックFC 28
5 シュライカー大阪 26
6 湘南ベルマーレ 23
7 フウガドールすみだ 15
8 Fリーグ選抜     14
9 エスポラーダ北海道 13
10 ヴォスクオーレ仙台 12
11 バルドラール浦安 9
12 アグレミーナ浜松 7
 

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