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『選手たちの人生と向き合わないといけない』クラブと選手と地域がつながる信頼関係(土橋宏由樹・ボアルース長野GM)【1/3】

2018年6月6日、東京
PHOTO,TEXT・佐藤功

長野から新しい風を。ボアルース長野GM・土橋宏由樹さんは、選手たちが言った合い言葉を口にした。今季より始まるF2に向け、長野はどういった準備を進めているのか。それは、選手たちの人生と向き合うことから始まっていた。(2018年6月6日収録)

▼戦える集団に

――土橋さんはボアルース長野では、どういったお仕事をしているのでしょうか?

土橋 GMという名の何でも屋ですね。まだJリーグのようにスタッフが何十人いてきれいに役割が分かれてはいませんので、営業も行きますし強化も携わっています。まだまだチームを大きくしていく過程ですので、現実をしっかり見つつみんなで少しづつ大きくしていくという状況ですね。ボアルース長野は元々、仲の良いメンバーで始まったクラブです。それが昨年、株式会社化してクラブがF1を目指す、日本一のクラブを目指すという状況に変わりました。僕の仕事は、小さかった組織をいかに戦える集団にしていくかが求められています。

――スタッフは何人いらっしゃいますか?

土橋 クラブスタッフは監督と僕、運営と広報の4人です。あとは外部から来ている人たちが何人かいます。

――昨シーズンはチャレンジリーグに参戦しました。それまでは北信越ですから地域リーグで、チャレンジリーグは全国リーグです。それはクラブとして大きなことだったと思いますが、実際に戦っていかがでしたでしょうか?

土橋 初の全国リーグで、北信越リーグでやってきたものでは戦えない部分がたくさん見えましたね。現場のレベルもそうですし運営面もそうです。クラブの経営としても予算の規模も含めてすごく大変でしたね。1年を通した経験をベースに、F2を戦うには予算が最低これぐらいないといけないとわかりましたし、あの1年がクラブにとってトライでもありながら、指標になる1年だったと思います。

――さらに同時に北信越リーグを戦っていました。2つのカテゴリーを同時に戦うのは大変だった思いますが。

土橋 大変でしたね。あと、スポンサーに報告書を持っていっても、「これは何リーグでこっちは何リーグ?」と不思議に思われていましたね。「2つのリーグに出れるの?ここで勝ったらどうなるの?」となって、「2つのカテゴリー共に優勝しても昇格はありません」と言うと「このリーグを戦う意味は?」になりました。サッカーと同じように優勝すれば昇格と思われていますからそうなりますよね。こういった仕組みは、選手たちも応援する側も目標が曖昧でわかりにくかったと思います。それが今年からちゃんとピラミッドになって上を目指せる形になり、F2で優勝して条件を満たしていれば昇格できます。みんなが夢を持てるような組織になったと思うので、日本のフットサルはこれからいろいろ変わっていくと思います。

――そういった状況の昨年は、スポンサー獲得は難しかったと思いますが。

土橋 そうですね。まだ長野はスポーツ文化がそんなにもない県で、フットサルを目にしたことない人たちもたくさんいます。ですが、長野県で新参者としてフットサルのチームが出てきたということですごく理解してくれましたね。今スポンサー数はまだ100弱です。早く200に持っていきたいという目標数値はありますが、1年で100弱はまずまずの成果だと思います。

▼選手たちの人生に関わる

――そして迎えた今シーズン、F2が始まります。その準備段階として、選手ががらりと変わりました。

土橋 単純に言うと、上を目指す選手を揃えました。先ほど言った通り、選手それぞれの仕事や生活が中心でそれ以外のところにフットサルがあったというクラブが、株式会社になり急速に大きくなりました。GMとしては戦える集団を作って、1年でも早く昇格をするクラブを作っていかないといけません。最初に選手たちの意向を聞いた上で何人かが退団し、フットサルで生活をしたいフットサル中心に考えていきたいという選手たちを新たに9人を獲得しました。その9人は全員スポンサー先に勤めさせてもらっています。

――それはアルバイトではなく、正社員や契約社員といった待遇でしょうか?

土橋 契約社員もしくは正社員です。そこはこだわってスポンサーさんにお願いしています。練習は夜の9時から11時なので仕事には支障はありませんし、週末はフットサルの活動に充ててもらっていますが日数的にも時間的にも働けます。ただクラブとしては、面接を受けさせてほしいというところまでしかお願いしていません。選手自らの力で合格を勝ち取ってほしいんですよね。スポンサーさんには、ダメだったらダメと選手にはっきり不合格と伝えてくださいとお話しています。そうしないと、ボアルースにいるから取ったけどあいつダメだよねと後でなっても双方にとってよくありませんし。選手が自分の力で合格をもらって勤めることが決まってから、ボアルースでプレーができますという形にしたかったんです。

――選手の生活を支えている形ですので、本当の意味でのスポンサードだと感じます。

土橋 サッカー選手が引退してどこで何をやっているのかわからないとか、面接に行ったけど対応も何もできなくてという選手をいっぱい見てきました。フットサルの世界はもっと厳しいと思うんですよね。環境のひとつとして、セカンドキャリアも重要です。選手たちの人生に関わっていないと、続けることができず若くても引退してフットサルの世界から離れていってしまうこともあります。この現状を変えないといけません。長野は規模として、まだすぐにプロ契約をしてセカンドキャリアも用意はできません。現状としてはスポンサー先に勤めて、その後も働けるような形を選手とスポンサー企業と一緒に作っていくことはできると思ってそういう形にしました。彼らがクラブを離れる時や引退をする時が来たら、自分の力で関係性を築いていれば引退後もそこで働ける。セカンドキャリアに困らないと思ったんですよ。

――セカンドキャリアも自分の手で勝ち取ってほしいということですね。

土橋 そうです。選手には社会人としての立ち振る舞いを求めています。スポーツ全体がまだ日本において社会的に地位が高くありません。野球選手やサッカー選手で億を稼いでいる選手たちがセカンドキャリアは問題ないぐらいで、他の選手たちはほとんどセカンドキャリアが困っています。プロだったとしても、引退後に社会に出されてスポーツ選手だった経験を生かして何ができるかといっても難しい。だからこそ、ちゃんと彼らの人生と向き合わないといけません。選手には家族がいますから、「奥さんや子供はどう?」と話すこともあります。そういった関係性が、今のフットサル界には大事だなと思っています。そこから少しづつ、アウェーの遠征をもっといい環境にしたり練習時間を早めたり、クラブとして環境作りの過程を踏んでいくことで選手との信頼関係を築けると思います。フットサルって将来ないよね、といい選手が離れていく現状だと思っていますので、それをなんとか改善したいですね。

――地域の企業で選手が働くことで地域経済に貢献する、これも地域密着の形だと思います。

土橋 仙台から来た山本(佳輝)も城野(全輝)と同じ町工場で働いていますが、その工場は人手不足という事情もありました。そういう面でマッチして、ウチも人が欲しいと言ってくれてスポンサーになっていただいた企業もありますし、すごくスポンサーさんに助けられています。オーシャンカップの長野ラウンドの時、山本と城野が勤めている町工場のみなさんや、石関(聖)の勤めている工務店のみなさんが応援に来てくれたんですよ。職場でいい関係性が築けてなかったら職場の人は応援に来てくれないと思うんですよね。そこは大事にしてほしいと選手たちに伝えています

――そして最終的には、競技に専念できるプロにしていくことが目標ですね。

土橋 そうですね。何年先かわからないですけど、将来的には。選手たちも言っていますけど、長野から新しい風を、フットサルの現状を覆して、長野がやっていること面白いよねとか、長野からフットサルがこれぐらい盛り上がっているとか発信していきたいですね。日本一のクラブを作っていきたいという想いはできなくはないと思います。

『長野で広めるためには何でも』元Jリーガーが経験したクラブがプロに変わる瞬間(土橋宏由樹・ボアルース長野GM)【2/3】

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