ピヴォ×みんサル

『力を合わせれば成果が出る』社会で生かせるフットボールの価値(池上吾郎・チーム医療研究会『footbarion』)【2/2】

2019年3月5日、吉祥寺
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

フットサルはチーム医療に役に立つ。チーム医療を研究するfootbarionの池上吾郎さんは、そのことを検証するために参加者にアンケートを取る。そして、フットサル大会を通じたことを日本医療安全学会で発表をした。それは医療に限らず、フットボールを社会に生かすことができることを示していた。(2019年3月5日収録)
→前編:『フットサルが持つチームの価値を医療へ』医療とスポーツが持つ共通点とは?

▼フットボールは自分たちの仕事に生きる

池上 チームを考えたとき、スポーツから学ぶのが一番いいと日本医療安全学会に持っていかせてもらいました。

――反応はいかがでしたか?

池上 スポーツを通して体験することで、チームの一員として必要なスキルを自分に落とし込み、職場で意識的に実行できる、とご理解をしていただけました。また、頭で理解して行動に起こすという、インプットしすぐアウトプットできるので学ぶには良い方法だという意見も得ています。

――参加者の反応はいかがでしたか?

池上 集計したアンケートには、『みんな目標を持つことができた』『メンバーに声をかけることができた』『自分からコミュニケーションが取れた』と回答をいただいています。またフットサルで行ったことが『自分たちの仕事に生かせる』『役立つ部分はある』と5割ぐらいの方に共感していただいています。あとは『楽しくできた』という回答も大事です。楽しかったことは記憶に残りますし、楽しくできたからこそチームの結束も高まって今後にも生きますしね。また、コミュニケーションは80%の方が、相互支援も90%の方ができたという反応も重要です。状況を認識して声をかけるということで、小さな医療事故は防げることが多いんです。例えば患者さんが正しくイスに座れていないとき、担当看護師が気づかなかったとしても、通りがかった看護師が『危ないですよ』と声をかけるだけで患者さんがイスから落ちて骨折することを防ぐことができます。そういうことが大事だと伝わったのかなと思います。

池上 他にもアンケートには自由に記載をしてもらう項目もありまして、『一体感』や『チーム』という単語が多く、『ありがとう』『楽しい』『暖かい』という言葉も見受けられます。企画をしている者としては『雰囲気が良かった』というはうれしいですね(笑)。

――ポジティブな言葉ばかりですね。

池上 それも大きいです。職業柄、失敗したら……というプレッシャーが多い世界ですから。こういったYESとNOだけではなく、自分の想いを書いてくれたことなので、意味があることだと思います。

――実際に大会を通じて、チームを学んでいただいていると感じることはありますか?

池上 大会が進むにつれて円陣を組むチームが出てきたりしていて、チーム力が大会中に増していく光景があります。チームワークを発揮して大会を盛り上げてくれたチームにスマイル賞を表彰をしていますので、そのスマイル賞を狙おうという目標も持たれるチームもあります。この明確な目標は大事で、みんなが同じ方向に向うために必要なものです。

――この大会とは別で、個々で一緒にフットサルをするコミュニティーができていそうですね

池上 この大会を通して、八王子市では4チームで月1でやろうというような活動もありましたね。また病院の中にあるフットサルサークルも、病院へフットサルを行うことにより得られる事が明確となりアプローチしやすくなったということもあります。

――実際に現場にフィードバックされている実例や、意見はいかがですか?

池上 チームというものを意識するようになった、という意見は多いですね。またやりましょうと言われたり、チームについて教えてくださいですとか、チームを学ぶ機会なりましたなどもあります。結果が数字で見えるものではありませんが、スポーツをやってどれだけの成果が上がるのかは大事です。みんなで力を合わせれば成果が出るということを身近に感じてもらって、職場に持ち帰ってチームスキルを使って成果がどう出るのかが指標になると思っています。まだ実際の医療の現場では、チームとして不十分で現場の人が共通の目標に対して理解をしきれていないなど、成果が上がっていないところもあります。まず目標を明確にして、スタッフの横のつながりや人を大切にするようなことを体験できる場をもっと作りたいですね。

 

▼連携させて成長し続ける社会に

池上 僕の中でのビジョンは、現場の人が明るく楽しく、質は高く成果を出し成長し続ける組織を目指しています。明るく楽しく働くには、質を保って成果を出さないといけない。そういった組織が看護チーム、医療チーム、病院全体でチームになれば、もっといい医療が提供できると思います。

――どの職種でもどのコミュニティーでも当てはまることですよね。

池上 企業研修でもコミュニケーションやチーム研修は行われていますので、その一環としてスポーツの中で交流も含めて体感してみんなで考えることはいいことだ思います。医療に限らず、テクニカルスキルの部分は勉強や練習することで成長できると思います。ノンテクニカルスキルの部分も、自分のパフォーマンスをどう組織で生かすのか、相手のパフォーマンスを最大限生かすにはどうしたらいいのかな成長も出来ると思います。このノンテクニカルなことは色々な思いで人が繋がっていきますので、新たなことや思ってもみなかった成果が達成できたりすると思います。たとえば、今回のフットサル大会を続けているうちにユニフォーム作成会社のPixoAleiro様とご縁あり、大会バナーの提供のご協力をしていただいていますしね。

――今後の展開をお願いします。

池上 他業種の方とも関わっていきたいですね。お互いの価値を連携させて新しいものを生み出せるのかなど、お互いでいい方向へ引っ張っていっていく社会になっていけばいいなと思います。開催ペースとしては年2回~3回と不定期ですが継続して行っていますが、2019年6月23日に第9回を予定しています。あと2回で10回目ですので、今年度中に第10回目を開催したいです。また関西でも同じような大会をしたり、他にも東北や九州など全国に広げたいですね。全国大会もできたらいいですよね。定期的なリーグ戦も面白いですし、サッカーやフットサルでは実際にどうやってコミュニケーションを取っているのか、そのことを現場で感じようというようなフットサル観戦やサッカー観戦のイベントもやりたいですね。

あとは一人でも多くの人にこのことを知ってほしいです。フットボールにおいてこういう視点もある、チームを考える、チームに必要なスキルを習得できる。フットボールの価値を社会に生かすことはできる、と考えるきっかけになってもらえればうれしいですね。

 

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