ピヴォ×みんサル

『(Fリーグと)圧倒的に違うのはホームの熱量』清水和也が感じた日本と世界の差

フットサル日本代表は現在、22日から開幕するAFCフットサル選手権トルクメニスタン2020の東地区予選を戦うために、中華人民共和国内モンゴル自治区西南部のオルドスに入っている。3年前、フットサルワールドカップ(W杯)コロンビア2016の予選を兼ねたAFCフットサル選手権ウズベキスタン2016では、3連覇を逃したばかりか、5位にも入れずにW杯出場も叶わなかった。今回、同じ過ちは繰り返せない。

前回の予選を戦った代表メンバーの約3分の2が今も招集されているフットサル日本代表で、一際大きな期待を集めるのが、チーム最年少で、現在スペインのエルポソに所属しているFP清水和也だ。3年前は大会直前にメンバーから漏れたが、その後、大きく成長を遂げた。今年開催されたAFCフットサルクラブ選手権タイ2019では、10得点を挙げてチームを3位に導くとともに、自身も大会得点王に輝いた。

スペインでの2シーズン目をスタートさせ、自身にとって初めてとなるW杯予選に身を投じることになる22歳に、インタビューを行った。前編では、スペインでの2シーズン目について話をうかがった。

 

――スペインから日本へ移動をして、日本代表に合流するのは今回が初めてですよね?
清水 そうですね。これまではスペインからポルトガルとタイに行きましたが、帰国したのは初めてです。今回は11日に試合を終えてから日本に向かいましたが、こうした経験をしておくのは大事ですね。

――まずはスペインでの話を聞かせてください。エルポソでの2シーズン目が始まりましたが、シーズン序盤はどんな感想をお持ちですか?
清水 昨年と違うのは、故障をしてしまったことですね。2節で一度、ベンチ外になって、3節で復帰したのですが、なかなか思うようにいきません。それでも直近の4試合で3ゴールを挙げて、数字的にはまあまあですね。でも、少し思い描いていたストーリーとは離れているので、ここからもっともっと上げていかないといけないと思います。チームから求められているものは、昨年より大きくなっているので、そういう意味では自分がより成長できるのではないかと思います。

――エルポソBは選手も入れ替わりましたが、今季のチームのレベルはいかがですか?
清水 昨年いた選手たちの多くは、スペイン1部リーグのクラブに移籍しました。今シーズンは下部組織から上がってきた選手が多いんです。それもあってうまくいかないところが多い状態ですが、試合を重ねるごとにものすごくよくなっています。選手一人ひとりが、「このままではチームがまずい」という危機感を持てているのが、良くなっている要因だと思います。また、僕をはじめ、トップチームにも絡んでいる選手は、「おまえらは、そのままじゃダメだ」と、トップチームの監督にも言われていますし、精神的にも引っ張っていかないといけません。

――今季はここまでスタメン出場がありませんが、そこはあまり気にしていませんか?
清水 そうですね。今、チームには4人のピヴォがいますが、基本的に2セットを組んでいて、僕はセカンドセットのファーストチョイスになっているので、あまり気になりません。起用に関しては、例えば「このフィクソが相手なら、こいつとマッチアップさせた方がいい」という選択を監督もしていると思うので。だから最初から出ても、2番目で出ても、やることは変わりません。

――あらためて今シーズン、Fリーグと違うなと感じたことはありましたか?
清水 スペインは、白と黒がはっきりしています。一つの失点に対しても、ミスをした選手には、ものすごく罵るというか、本当にやってはいけないことに対しては「ダメだ」とハッキリ言う。それがチームの看板選手であっても、ミスをした時の扱い方は対等なんです。あとは「自分が」「自分が」という気持ちが強いです。練習や試合でも自分が活躍して上に行くという気持ちが常にあって、「物事の中心は自分だ」というエゴイストな部分がありますよね。なかにはパーフェクトに何でもできる選手もいますが、どちらかというと自分の勝負所を知っている選手が多数です。

――具体的には、どういうことですか?
清水 例えば、僕と一緒に試合に出ると、僕にボールが入った時に突っ込んでくれば、リターンパスが来ると思われていて、無駄に絡みに来る時があるんです。そのなかで、ここは来てほしくないというような意見は出したいですね。

――なるほど。それぞれの個性を教えないといけませんね。
清水 あと、圧倒的に違うのはホームの熱量です。言い方が適切かわかりませんが、スペインは言葉遣いも汚いし、選手やお客さんが審判に対する態度もきついですね。みんな、ホームゲームは格別だと思っていますし、その雰囲気のなかでつくり上げられるものは、その空間でしか味わえません。すごい熱量のあるホームゲームで、独特な雰囲気を出せるチームは魅力的ですよね。

――清水選手も、アウェーでは汚い言葉をかけられますか?
清水 バンバン、言われますね。僕に対しての暴言は、いくらでもありますよ。それだけにゴールを決めるとスカッとするんですよ(笑)。一方、ホームだと、これが「うちの大事な選手に何をするんだ!」ってなる。その意味でもホームの熱量は違いますよね。フットサルが文化になっている感じを受けます。試合は生き物で、当たり外れがあると思うんです。でも、僕ら選手たちは、そこでしか見られないものを提供することが大事だと思う。だから、選手が一生懸命プレーするのは大前提。そのなかで結果にこだわり、やり続けることが、改めて大事なことだと思います。

 

→後編:『一番大事なのは、韓国戦』遂にW杯予選がスタート。清水和也が日本代表にかける思いとは

 

河合拓(かわい・たく)

2002年に当時、国内唯一のフットサル専門誌Pivo!の編集部に入りフットサルに魅力せられる。その後、2006年のサッカー・ドイツW杯を前に週刊サッカーマガジン編集部に入り、セレッソ大阪、ガンバ大阪、横浜FCなどを担当。2011年から2014年まではゲキサカ編集部で活動。2015年からはフリーランスとなり、2016年に「FutsalX」を立ち上げ、フットサルを中心に取材しながら、サッカー日本代表も取材する。U-18フットサル選手権は第1回大会からすべての大会の取材を続けている。

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